薫ヶ丘だより

故小松良和さん(高21)の代表作15点が寄贈されました

贈呈式であいさつする小山利枝子さん

12日(火)伊那薫ヶ丘会館2階ホールにて、36歳の若さで早世された小松良和さん(高21)の遺作15点の贈呈式が行われました。昨年7月に画家の小山利枝子さんが来館して、久しぶりに亡夫の作品と対面された際、「小松の作品をまとめて母校の同窓会館で収蔵することはできないか」と、ご相談を受けました。そのお話しがきっかけとなり、同窓会で小松さんの代表作をまとめて保管させていただくことになり、この贈呈式となりました。「将来の方々の目に触れることで作家の気持が伝わっていく。小松の作品が母校に収まりありがたい」と小山さんがあいさつされました。どの作品も瑞々しい輝きを放っています。以前ご寄贈いただいた作品と合わせると、これで20点を収蔵することになりました。これらの作品群を大切に保管しながら、多くの皆さまに見ていただきたいと考えています。

『わが子に語る 高遠山里の暮らし』が刊行されました

3日(日)、郷土史研究家として活躍した北村勝雄さんが郷土誌『伊那』に投稿した論考24篇を収めた『わが子に語る 高遠山里の暮らし-江戸から昭和の回顧録-』〈発行者:北村勝彦〉(写真)が刊行されました。平成5年に高遠町図書館から同館歴史叢書第14『わが子に語る』、第17『続・わが子に語る』の手製冊子として出版されていたものです。北村勝彦さん(中21五卒=勝雄さんの長男)から「かねてよりこの2冊を1冊にまとめ、文字を大きくして読みやすいものにしたいと考えていた」事を聞いた北澤みち子さん(高20=勝雄さんの次女せつさんの娘)が編集を手がけ、このたびの出版に至ったものです。北澤さんは本書のまえがきに「このたび叔父からこの思いを聞いて、改めて『わが子に語る』を一字一句読み進めると、祖父の著者『高遠城と藩学』(名著出版会)のような難しい論考とは異なり、江戸末期、明治、大正、そして昭和へ変遷する高遠近郊の山里の暮らしぶりや、小藩の武士のありようが丹念に描かれていて、すっかり心奪われた」と記しています。昨年10月に北澤さんから相談を受けた事務局は、デジタルデータ化などのお手伝いをしてきました。一流の郷土史研究家が自身の体験を通して語る内容は、歴史学的にも民俗学的にも大変貴重で、当時の人々の生活がありありと甦ってきます。北村家3代にわたる皆さんの思いが結実した1冊です。

今井猛さん(高49)中谷賞奨励賞を受賞される

7日(木)の新聞に、中谷財団の「中谷賞・技術開発研究助成決定」の広告記事(写真=部分)が掲載されました。「組織透明化技術と多色蛍光イメージングを用いた神経回路解析」の研究で、九州大学教授の今井猛さん(高49、理数科2期生)が奨励賞を受賞。医療技術研究に大きな革新をもたらす画期的な成果と評価されました。おめでとうございます。