伊那市手良の学校林を見てきました

1月24日(火)伊那市手良野口(蟹沢)にある学校林を視察してきました。新校建設にこの学校林の材木を活用することができるかどうか、今回設計チームが現地視察することになりました。この学校林は昭和5年に第3代甲田作衛校長の発案により「御大礼(昭和天皇の即位)記念伊那中学校学校林」として設けられたものです。3年生から5年生がカラマツ1万本を植樹しました。昭和29年に、創立35周年記念祭の一部経費を捻出するため生徒たちが間伐材を薪にして売ったほか、36年には、生育したカラマツなど5㏊分を売却し、収益を体育館建築とグラウンド拡張工事に活用しました。このため翌年から2年間、カラマツ1万1000本を捕植。その後、47年6月の1年生による下草刈り作業をもって学校林作業を終了しました。学校林は平成16年に地元区と同窓会とで契約更新が行われ、使用期限が2074年3月31日まで延長されています(『百年史』より引用)。最後の作業を行ったのが高校27回生ですから、多くの同窓生の皆さんにはその存在すら知られていない状況です。かつて作業をした同窓生でもその場所を知る方はほとんどいないでしょう。そこで今回は、伊那森林組合の皆さんに案内していただき現地に赴きました。学校林は手良野口から棚沢川を右手に北山ラベス伊那生産場を見ながら遡ると、信州大学農学部手良山ステーションのゲートに達します。そのゲートを過ぎて棚沢川沿いに登っていくと、平成5年に竣工した斧研橋(左の写真)に至ります。その対岸の斜面が学校林(右の写真)です。校舎建築に活用できるかどうか、今後専門家の意見をお聞きしながら検討していく予定です。